蝌蚪工房 Tadpole works :(昆虫部) 播州秋津日記

播州地方を中心にトンボの観察記を綴ります。「生息地を教えてくれ、」「標本を譲ってほしい」などのコメントはお断りしてます。

紙魚という虫

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またまた、二階で遊んでいた長男が・・

「おとうさん!ハネカクシが居た!!」

そもそも、ハネカクシという昆虫を知っている6歳児も珍しいと思うが・・

おまけに、本当だとすると結構やばい。。。

アオバアリガタハネカクシだったりしたら、すぐに息子を遠ざけなくては。。

「いいから、絶対触っちゃ駄目だぞ!」と言って、どれどれ・・・で、居たのがこれ。

 

ヤマトシミです。

 

逃るなり紙魚の中にも親よ子よ (一茶)

と俳句の季語にもなっていて、紙を食べると言われるシミですが、

実際に食べるのは和紙についた糊、紙に穴を開けるのは別の虫です。

 

よく似ているセイヨウシミとの区別は、

・頭部が丸みを帯びている(セイヨウシミは直線的)
・第2-3腹節が胸部と同程度かそれ以上に幅広い
・第10腹節が扁平な台形(セイヨウシミは鋭角三角形)

だそうで、間違いなくヤマトシミ。

 

なんとなく、西洋じゃなくて大和で良かった・・と思ってしまった。

とくに実害がある訳でもなく、単なる不快害虫として駆除の対象とされてしまうけど、

ガロアムシほどでは無いにせよ原始的な昆虫だし、どことなく可愛い。

 

家の隅っこで、こそこそ生きていてもいいじゃんか・・と思ってしまう。

そぉ~~っと、リリースしておこう。